愛犬に関することで一番多く相談を受けるのは「トイレ」に関するお悩みです。
大丈夫です!あなただけではありません!
では早速ですが、あなたの愛犬はどのタイプですか?
トイレの失敗の原因
子犬の場合
トイレしつけ自体が出来ていない
子犬の場合はトイレのしつけ自体がまだ未完成なことは多いです。
2.3か月の子犬は人間でいうと2.3歳くらいなので、出来なくても不思議ではありません。
また人間と同様に出来る子、出来ない子の差もあります。
焦らず徐々に出来るようにしつけをし、愛犬の成長を見守ってあげましょう。
成犬の場合
失敗することもあれば成功することもある場合
原因:トイレの場所があいまい
成犬でトイレの成功経験がある場合、多くはトイレの場所をなんとなくしか覚えていない可能性が高いです。
特に若く興奮しやすい犬は日頃から前足に体重をかけがちで意識も前方にあるため、後ろ足への意識が鈍いことがあります。
前足はトイレに入っているけど、後ろ足がはみ出ているなんてこともあるのではないでしょうか。
また、トイレを「場所」で覚えている子、「素材(トイレシーツや柔らかい物)」で覚えている子など様々です。
トイレのしつけに悩む飼い主さんは多いんです。本当によく相談されます。「ウチの子は成犬だからトイレのしつけはもうムリかも... 」という方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。トイレのしつけ直しをしていきましょ[…]
原因:トイレが汚れている
前にしたおしっこや臭いなどが残っていてトイレが汚れている場合、犬は同じ場所ではしたがりません。
トイレをしたらすぐに片付け、清潔にしておきましょう。
以前はちゃんと出来ていたのに失敗するようになった
原因:トイレの場所や環境が気に入らない
・ビニールや新聞など少しでも音が鳴るものがある
・エアコンの風が当たる
・見慣れない物を置いた
など以前成功していた時と比べて変化したことをチェックしてみてください。
また、飼い主さんが失敗しないようにジーっと凝視しているので緊張してできない場合もあります。
原因:病気によるトイレの失敗
・膀胱炎など病気による頻尿
・関節炎やケガなどの痛みによりトイレに行けない
など病気やケガの可能性がある場合は獣医師に相談し、犬用のオムツを使うなどの対策をとりましょう。
少量のおしっこをする
原因:マーキング
家の中や散歩中に少量のおしっこを何か所かに分けてするようだったらマーキングの可能性があります。
特に片足を上げておしっこをしていたらマーキングの可能性は高いです。
マーキングは「ここは自分の縄張りだ!」と宣言したり、他の異性の犬に対するアピールを意味します。
マーキングした場所はきれいに掃除し、犬の嫌がるにおいを付け二度としないようにしておきましょう。
なにかと使えるビターアップルや、
香水なども犬は嫌がります。
他にもマーキング防止スプレーや
マナーウェアを使用するなど対策を取りましょう。
(女の子用は生理の時にも使えます。)
また、あまりにマーキングがひどいようであれば去勢・避妊手術も検討してください。
アメリカの研究ではオス犬の去勢手術によって50%の割合でマーキングが減少したという結果が報告されています。
老犬の場合
老化による失敗
認知症によりトイレの場所がわからなくなったり、体力の低下でトイレまで間に合わないことがあります。
また人間と同じように老化によって膀胱に貯められる尿の量が少なくなったり、神経の伝達機能も低下するためトイレの失敗は増えていきます。
動くことができる子は紙おむつ、寝たきりの子は寝床にペットシーツを引くなど対応を取りましょう。
また泌尿器系の病気などがないか、獣医師に相談しましょう。
留守番の時だけ失敗する場合
子犬・成犬・老犬ともに留守番の時だけ失敗する場合は「分離不安」の可能性があります。
分離不安によるトイレの失敗はトイレのしつけをしてもなおりません。
分離不安を和らげる方法でなおしていきます。
(分離不安改善の記事は今後掲載予定です。)
NG行為
トイレの失敗を叱る
飼い主さんは「トイレの場所を間違えたこと」を叱っているつもりでも、犬は「トイレをしたから叱られた」と考えがちです。
それによってトイレを我慢しすぎて膀胱炎になったり、飼い主さんがいない時だけトイレするようになったり、ミスを隠そうとして食糞したりと、思わぬ問題行動を引き起こすきっかけになってしまいます。
失敗したときに大きな声を出す
犬がトイレを失敗した時、「あ~!」とか「ダメでしょ!」とついつい反応してしまいますよね。
犬によっては飼い主さんが反応してくれたこと自体が嬉しくてわざと失敗する子もいるんです。
声が出そうになるのをガマンして無言で淡々とトイレを片付けてください。
可能であれば、トイレを片付けているところを見せないようにしてください。
飼い主さんが片付けているところを見て、「自分のやったこと(トイレの失敗)に飼い主さんが興味をもってくれた!」と喜んでしまう子も中にはいるんです。
トイレの失敗を発見したら一度クレート(ハウス)などに入れ、見えない場所に置いてから片付けましょう。
失敗した場所に鼻を押し付ける
トイレのしつけの方法でかなり昔に提唱されていたやり方ですが、これはNGです。
犬には「トイレを失敗したこと」と「鼻を押し付けられていること」を結びつける思考はありません。
また、屈辱的な叱り方によって飼い主さんとの信頼関係を損う原因にもなります。
トイレの問題が解消できれば今よりももっと愛犬との生活が快適になります。
めげずに頑張りましょう!
